HOME作品情報>掌の小説

掌の小説

作品情報

文豪・川端康成が長年に渡って書き溜めた122編からなる掌編小説集「掌の小説」を原作とする4編のオムニバス映画。
→オフィシャルサイト
[公 開 日] 2010-03-27
[ジャンル] オムニバス
[製作年] 2009年
[製作国] 日本

あらすじ

路地裏のアパートにある若い夫婦が暮らしていた。夫は売れない作家。病の床に臥している妻は自分の死期が近いと感じているのか夜毎「足が淋しい」と呟きその細くなった白い足を擦らせていた。「桜が見たい」という妻のために男は桜が咲き誇る裏山へと向かう。(笑わぬ男)
私婦として生きている菊子は毎晩違う男と枕を並べながら、いつも故郷で出会った、今はもう逢う事の無いある青年の事を思いかえす。青年は、乗り合いのバスの運転手で、(ありがとさん)と呼ばれている青年だった。道すがら、バスの中から馬車にも大八車にも馬にでも「ありがとう」と声をかける(ありがとさん)。菊子はまだ幼い時分、この(ありがとさん)のバスに揺られ町へ売られて来たのだった。ちょうど、桜の咲き誇る季節に。 (有難う)
ある寒い日、ロシア人の少女・アンナに財布を掏られてしまう。アンナは毎晩街の映画館でロシアの歌を歌っている。可憐なアンナに魅せられた私は、彼女の暮らす木賃宿をつきとめ、隣の部屋へ通い夜な夜な襖の奥からアンナの姿を覗いていた。そんな夜が幾日か続いたある朝、アンナは町から忽然と姿を消す。翌年の春、満開の桜の下でアンナに良く似た美しい少女と出会い…(日本人アンナ)
来る日も来る日も同じ木の下で凧をあげ続ける新太郎。ある日街の雑踏の中に今は亡きかつての恋人・みさ子の姿を見つける。二人は手を取り合い桜の木へと向かい歩き始める。そこはかつてみさ子が亡くなった場所だった。ようやく恋人に再会することが出来た新太郎は、満開の桜の木の下で凧をあげる。(不死)

監督

キャスト

吹越満(男(笑わぬ男))
夏生ゆうな(妻(笑わぬ男))
コージー冨田(友人K(笑わぬ男))
有川マコト(豆腐屋のオヤジ(笑わぬ男))
寉岡萌希(菊子14歳(有難う))
中村麻美(菊子22歳(有難う))
????????????(保子(有難う))
長谷川朝晴(信吾(有難う))
森下哲夫(老人(有難う))
福士誠治(私(日本人アンナ))
清宮リザ(アンナ(日本人アンナ))
菜葉菜(私の妹(日本人アンナ))
小松政夫(木賃宿の番頭(日本人アンナ))
内田春菊(木賃宿の女中(日本人アンナ))
内田紳一郎(活動写真館の使用人(日本人アンナ))
奥村公延(新太郎(不死))
香椎由宇(みさ子(不死))

スタッフ

[音楽] 関島岳郎
[原作] 川端康成